ふとした瞬間
過去のトラウマを思い出すときってありますよね。
あんまり考えたくないのに
頭の中にこびりついて離れない。
はやく忘れたい、もう落ち着きたい。
そう思えば思うほど、眉間にシワがついていく。
ではちょっとだけ
そのときのあなたの心のなかを覗いてみましょう。
なんだか声が聞こえます。
泣いている小さなあなたと
怒っている小さなあなたが言い争っているようです。
「なんでまた思い出すんだよ！もう忘れろって言ったじゃん！」
「辛いよ、もう嫌だよ、苦しいよ」
「そうやってウジウジしているから、いっつも思い出しちゃんじゃないの！？」
「ごめんなさい、でも辛いし、傷が本当に痛くて、涙がとまらないんだよ。どうすればいいかわからないの」
「もっと強く生きるべきなんじゃないの！？いつまでも泣いているアンタ、頭おかしいよ！！」
あなたが辛く感じていた気持ちの背景には
こんな言い争いをしている
小さなあなたがいるかもしれません。
泣いている子は
「とにかく苦しい、悲しい、怖い」
「どうすればいいかわからない」
「なんでこんな辛い思いをしなきゃいけないの」
という考えが中心です。
怒っている子は
「そんなトラウマで苦しむのは甘い」
「弱いことは恥ずかしいこと」
「全部自分の責任だろ！」
という考えが中心。
このふたりが言い争っていると
あなたの脳内はごちゃごちゃになり
整理がつかなくなります。
傷だらけですごく痛いのに
治療もまともにせずに
はやくその痛みを忘れろと言われても
無理がありますよね。
なのでそのふたりを突き放して
「もう何も思い出したくない」
「何も感じたくない」
とあなたが思えば
傷はさらに深く刻まれて
痛みもどんどん増していきます。
だからこそ
あなたがトラウマを思い出して
眉間にシワが寄ったときは
言い争っているこのふたりを
ギュッと抱きしめるかのように
心に声をかけてあげてください。
過去を忘れたくて泣いているあなたのことも
忘れられないことを許せなくて怒っているあなたのことも
「そうだよね、辛いよね」
「強がっちゃうよね」
「こんな自分が許せないよね」
「大変だったよね」
「いままで我慢してきたんだね」
「でもね、もういいんだよ」
「ほんとうにお疲れ様」
「小さなわたしたち、ゆっくり休んでね」
こんなふうに、優しく声をかけてあげてみてください。
自分の中にある怒りや悲しみの感情を理解して
優しくなだめてあげましょう。
そうすると
さっきまで混乱していた頭の中が
すーっと落ち着いてくるはずです。
自分の「怒り」や「悲しみ」の感情を
「もうやだ！」と突き放し続けて
傷を深めているなと気がついたら
視点を変えて
「大変だったよね」と声をかけてあげて
傷ついた自分を少しずつ
癒やしてあげてください。
フラッシュバックがおこると
次々とほかのトラウマも思い出してしまい
ネガティブを引きずってしまうことってありますよね。
それが続くと
本来幸せと感じることを
そうでないと感じてしまったり
見逃すなんてこともあります。
心をなだめる術を身に着けて
本来あなたが見つけられる幸せを
もっともっと身近に感じられますように。
